旅行2日目。
朝はなぜかすっきり目覚めた。時差ぼけナッシング! カーテン越しに光が入ってわかったことによると、部屋には我々夫婦のほかに女の子2人連れと、男性1人がいて、3つは空きベッドだった。 しかし部屋の誰一人として、7時を回っても起きようとしない。 窓に面したテラスでは、家族連れが爽やかにブレックファストしてる声も聞こえてくるってのにさ。 勝手に部屋の電気をつけるわけにもいかず、1人でテラスに出てしばし時間をつぶす。 8時を回って、やっと夫が起床。 前の晩は暗闇の中適当にベッドを選んで寝てしまったが、空いているほうのベッドには上下とも枕元にミニライトが付いていることがわかった。フロントで渡されたベッド番号もどこが何番かの表示がないので(例によって夫は「そんなのもらったっけ?」と言った)、2人でライトのあるほうに大移動。その後交替でシャワー。 共同シャワーに便利なように、夫が持ってきてくれていたビーサンを、失敗していきなりびしょびしょにした。ほんとごめん。 ホテルのカフェで朝食。 スコティッシュ・ブレックファスト。 セルフサービスで3.5ポンド。 お皿の上は、右上から時計回りに、ビーンズ、ポリッジ、ハギス、ハム、スクランブルエッグ、ソーセージ、真ん中がトマト。 ハギスはスコットランドの名物料理で、羊の肉と内臓を麦と混ぜて羊の胃袋に入れてゆでたもの、らしい。クセが強いと聞いていたけど、そんなでもなかった。むしろ好きな味。敬遠して取らなかった夫にも食べさせる。 ポリッジはオーツ麦のべちゃべちゃしたおかゆ。味はついていなくて、ハギスと混ぜて食べた。べちゃべちゃ好きのあたしにはたまらない。これ毎日食べてもいいです。 ハムとソーセージはどっちもやたらしょっぱくて、トマトは逆に缶詰のホールトマトをただ温めただけの味付けなしだった。 街中がフェスティバルで賑わってるんだけど、特に何を観るかを決めずに来たので、普通に観光をしつつフェスのパンフをもらって情報集めを。 聖ジャイルズ大聖堂。 ステンドグラスが綺麗だった。 礼拝堂の装飾もすごい。 左下にちょこっと見えてる青いのはフェスティバル・フリンジのテントで、街中にたくさんあって何かしらのパフォーマンスが行われていた。 すごい建物だけど、国際フェスティバルのオフィス。 もともとは教会だったみたい。 中にカフェとチケットカウンターがある。 お土産屋さんの外で見かけた看板。 たぶん両替をやってるんでしょう。 ちょっと見にくいけど、「Commission free」が「任務は放す」、「Rates that are hard to beat」が「打ちにくい率」になっちゃってます。 誰かに訊いたりするわけにはいかなかったのか。 タータンの製作過程を紹介している、大きな織物店。 中央は実際に稼動している機械。 左上に外側向きで人形が立ってるんだけど、もっと左(写真の外)に渡り廊下みたいな通路があって、それに沿って工程の説明とそれを模した人形がディスプレイされてるの。 その下に人が集まってるのは、ハイランダーの民族衣装で写真が撮れるコーナー。 撮りたかったんだけど、結構待つみたいなので諦めた。 タータンの巻きスカート(キルト、と呼びます)を買ってもらった。 あ、スコットランドの人(と、ノリのいい観光客)は、本当に、男の人も巻きスカート穿いてるよ。まぁ観光用で日常着ではないだろうけど、宿のスタッフの10代とおぼしき男の子も当たり前みたいに似合ってたので、おそらくコスプレ的な抵抗はないんだろうと思う。 エジンバラ城の砲台からの眺め。 エジンバラはオールドタウンとニュータウンに分かれていて、歩いてきたのはオールドタウン、坂の下に見えているのははニュータウンだ。 ワンオクロックガン。 一時の時報ならぬ時砲。 何やら人が集まってると思ったら、兵隊さんが出てきて大砲ぶっぱなしたんで、びっくりしたよ。 昔はこれで時計を合わせたんだって。 エジンバラ城では、その他に、牢獄(中世のかと思って期待してたら、軍隊の規律違反の人が入るやつだった)や、戦争博物館(軍隊に関する考え方が基本的にあたしと相容れないことがわかった)や、昔の武器の使い方に関するパフォーマンス(槍にしろ銃剣にしろ、とにかく刺したらひねるのがポイントだと学んだ)や、スコットランド王の即位の宝(本物よりも、目の不自由な人用のレプリカの精巧さに驚いた)やなんかを見学した。 お城を出て、遅めのお昼ご飯。 カフェでサンドイッチとスープのセットを食べた。 チェダーチーズサンドには、焼きそばパンにおける焼きそばくらいの量のチーズがぎっしり挟まっていた。 出発前にネットで予約しておいたミリタリー・タトゥーのチケットを受け取りにタトゥー・オフィスへ。 通りすがりに、フリンジの野外ステージをいくつか覗く。 大道芸が多い。あとダンスもちらほら。 引っ張り込んだ観客2人に、針のいっぱい付いた防具を着せて、水の入った風船を投げさせあうパフォーマンスがすごく面白かった。 投げた風船がヘルメットに上の針で破裂して、そこいらじゅうびしゃびしゃになるっていうだけなんだけど、盛り上げ方がすごくうまくて、夢中になって観てしまった。そもそも何基準で勝ち負けが決まるかも全然わかんないのに、投げるたびに優勢をアピールするのがばかばかしくてよかった。 タイミングが難しくて写真撮れなかったのよ。残念。 上の写真は、子供たちばっかりのダンスグループにいた女の子。 グループの中ではたぶんお姉さんのほう。 自分の出番じゃないときは、こんなふうにずっとポーズをとって待っていた。 かわいい。 右は、ジャグラーのお兄さん。 大道芸って、絶対、一番いいとこをやるまでに、めちゃめちゃじらすよね。 ハシゴをのぼるのにずいぶんもったいつけてくれるもんだから、しばらく足止めくらいました。 結局のぼって、ナイフでジャグリングして、拍手喝采なんでしょ、って、わかってても最後まで観ちゃうんだよねぇ。 夕方までまだ時間があるので、カメラ・オブスキュラへ。 ピンホールカメラの原理で、真っ暗な部屋の中のテーブル上に、エジンバラの街の中の景色が映し出されるアトラクション。150年前に作られたんだって。 カメラは塔のてっぺんについていて、手元まで伸びている棒で角度が変えられるので、ぐるり360度の景色が、部屋の中で見られるの。すごく面白い。 真上からテーブルに投影されてるので、間に白い紙を入れると景色を一部だけ掬えるのも面白かった。大通りを映して、歩いてる人を片っ端から救う。バス通りに勝手に山折りの坂道を作ったり。 カメラがある最上階の他は、立体写真やだまし絵など、視覚や映像に関する展示で、それも結構面白かった。 スーパーで夕ご飯と翌日の朝ごはんの食料を買って、宿に戻って荷物を置いてから、いざミリタリー・タトゥーへ。 夜は冷えるから上着を買いたかったんだけど、お土産屋さんではあまりいいのがなかった。「SCOTLAND」とか大書きしてあるトレーナー買うわけにもいかないし。毛織物は特産なんだけど、シンプルなのは逆に高級品ばかり。 タータンのブランケットを買うかどうかをだいぶ迷ったあげく、結局安売りのマフラー(2つで10ポンド)を購入。 ミリタリー・タトゥーは、エジンバラ城前で行われる軍楽隊のショーで、開催は8月の3週間だけ。もちろんメインはバグパイプの楽隊なんだけど、毎年いろいろな国からゲスト楽隊が登場するらしい。かなりの人気で、日本からネットで予約したときも結構大変だった(直販分が売り切れで、現地のプレイガイドを紹介してもらったりとか)。 ロシアの兵隊さんたちがおちゃめでかわいかった。 カーキ色のいかにもな軍服に身を包んだブラスバンドで、勇ましく登場しておきながら、脚を後ろに交差してつま先ちょんって、女の子みたいなステップ踏むの。あれをやろうってなったときのミーティングの様子が気になる。誰も反対しなかったんだろうか。すごいウケてたけど。 びっくりしたのはバイクの曲乗り。 後ろ向きにバイクにまたがって、左右から出てきてぎりぎりでクロスするの。 どこの国だったか、スチールドラムも素敵だったな。 あ、本物のリンボーダンスを初めて見た。ホントに膝より低いような高さでくぐるのね。 上の写真はフィナーレの全員集合シーン。後ろに見えてるのがエジンバラ城。 夜はしんしんと更けてきて、ひどく冷えた。やっぱりマフラーじゃだめだった。隣に座ったおばさんなんて、ムートンのコート着てるし。 タトゥーが終わったら11時近かったので、帰って夕ご飯を作るのを諦めて(キッチンが11時までだった)、テイクアウェイのベイクドポテトを買った。 昼間店の前に行列ができていて、食べてみたいと目をつけていたの。 結構大きいジャガイモがごろっと2つ入っていて、ぱっくり割ったとこにバターを塗って、選んだトッピングを載せてくれる。我々はチーズとビーンズにした。 持って帰るまでカイロ代わりに抱えててほかほかだった。温かいものを食べると生き返る。 部屋に戻って、一休みのつもりで横になったら、そのまま眠りに落ちた。
by nawokot
| 2007-08-23 14:36
| ヒビヲシルス
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「うさキック」ナルモノ
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